三十女の主張:「われわれはそんなに腹黒くない!」


これはそのとおり。なぜなら三十女のほとんどは本田が描いたような経済構造を考えたことなどないんだから、自覚していない行為の罪を問われているわけ。たいていの女は、もっと直感的に(もっと短絡的に、もっと場当たり的に)行動している。
さらに言ってしまおう。電波男の主張の一部は「女が男と同じ精神構造で行動しているなら、こんなひどい仕打ちをする女というのはひどい生き物に違いない」というものだ。だが悲しいかな、(たいていの)女の精神構造は男と同じではないのだ。

彼女らはこういう。「考えすぎじゃないの?」ああ、これは俺が何度言われたセリフか!

考えない、ということができねぇんだよ!

そうなのだ。考えないやつはどんなに努力しても考えることができないように、考えるやつはどんなに努力しても考えないことができないのだ。だからニーチェも死んでしまったのだ。本田は考えるタイプだった。それだけならまだしも、互恵主義者だった。
本田は、そして考える喪男たちは、彼女たちとはあきらかに異質である。それはどちらが正義かという話でもない。お互いがお互いに期待しているものを返す能力がない。それはまるでショーペンハウアの描く暗黒世界のようだ。