幸せな人派

この人たちは、基本的に幸せなの。その幸せをできることなら分けてあげたいと思うわけだ。だから、自分がうまくいった方法を伝えようとする。これはすばらしいことだ。ただ彼女らのいただけないところは、ほんとうに素朴に、自分自身を基準に考えてしまうんだな。

自分と他人との間で何が異なるのか、ということを考えない。考えても、生物学や社会学、心理学でもなんでもいい、とにかくそういった根拠を持たないんだ。根拠があれば、根拠に基づいた批判ができる。たとえば俺はよく生物学を根拠として引き合いに出すが、それは当然生物学としての批判を受ける覚悟を持っている。「それってまだ仮説の段階ですよね?」とか「主流の説はこちらですよね?」とか、「そもそも生物学なんて信用できない」とか。そういう批判があるのは妥当だし、それを続けることで議論は発展していくわけだ。

しかしそういう話になると、彼女たちは「なんでそんなことをわたしが考えなきゃいけないの?(親切でしてあげてるのに)」と言わんばかりの態度になる。これはいただけない。