一番重要なのは信頼と礼儀

たいていの場合、議論に参加する人間にはそれほど馬鹿はいない。だから、くだらないように見えるコメントであっても、実はすごい重みを持っているものもあったりする。特に、それが一生懸命に伝えようとしている内容ならなおさらだ。
どんな人間であれ、一個の人間が誇りをかけて他人に伝えようという意見には価値がある。もちろん、同意するというだけでなく、そんな意見を認めることはできない、という意味でも。
同意でもなく反論でもなく、ただ笑うことで相手の意見をねじ伏せるような、そういう態度こそが最も失礼であるとともに、相手を議論するに足ると思っていない時点で、そもそも信頼関係に欠けている。
信頼関係の欠けた議論は、《揺らぎのない語の定義などありえない》どころか、悪意を持って語の意味をもっともふさわしくないものに置き換えるという、改竄さえやってのける。そのような議論から得られるものはほとんどない。